介護と孤独

介護する側とされる側、その不平等と非対称性について考えます。

介護福祉士さんたちの熱意

朝、8時半に職場に出ると、そこには、おばあちゃんたちと、
介助する女性たちのにぎやかな朝食風景が展開されている。

 

私は、おはようございます!と大きな声で挨拶し、
ただちに自分の体温を計る。

 

その後、台所に行き、昼食のメニューを確認し、
トイレ清掃のあと、すぐに(自分で)調理できるよう、
頭のなかで組み立てる。

 

このあと、上階のトイレ清掃にでかけるわけだが、
9時には、「おくり」という夜勤の方からの申し送りがあるので、
いったん、1階に降りなければならない。

 

4階からだんだんに降りてきて、消毒、ごみ集め、と
清掃を続けていくと、朝から、結構、忙しい。

 

た~だ、職務が決まっているのは、トイレ清掃ぐらいのものだ。
それも、1日のなかで、いつやっても良い。

 

あとは、臨機応変にこなしていく。

 

なぜだか、わかりますか?

 

ここでは、すべて仕事が、おばあちゃんたちのために!だからです。

 

そのためには、どこかの政府のせりふではないですが、
「切れ目のない」サービスが求められる。

 

一応、役目はきちんとあるが、
職務権限なんか遵守してられない。

 

四六時中、あたりに目を配って
なにかやっておかねばならないことはないか
眼を光らせておかねばならない。

 

わたしは、まだ完璧にはできない。
教わったとおり、できない。

 

たしかに教え方にも問題はあるかもしれないが、
いま居るスタッフは、みな、覚えてきた。

 

あるとき、料理途中の方に教わった。


どうやって覚えたのですか?

 

その方は派遣だが、細大漏らさず、ノートして覚えた、ということだった。

 

みなさんとやる、アクティビティはどうされたんですか?

ああ、あれね。YouTubeで覚えたのよ。
今は、いっぱい出ているから、覚えておいて使うのよ。

 

みんなの食事介助をしながら、1食330円のお昼を掻っ込んで、
午後の流れに向かう。

 

午後は洗濯モノの取り込みと、みなさんへのたたみのお願い。
その、たたんだ洗濯モノのみなさんのお部屋への配達と収納。

 午後のごみ集めと、戸締り。


カーテンを閉めて、夜間用の照明にすると、全体がガラッと
変わる。

 

これが毎日、毎日、毎日、繰り返される。

 

ひとことで言って、単純で、飽き飽きする。

 

これを所長は、17年間、続けてきたのだ。

 

他のスタッフは、短い。

それも当然でしょう。


おそろしいと、思いません?

 

この生活が、ずうううっと続くかとおもうと、非常に複雑な気持ちになる。

 

前回、お約束した「意識高い系」の介護の方々への評価は
次の機会に回させてください。


昼間の仕事のことを考えただけで、なんか、疲れてきちゃった・・・。

 

 

 

今日も、建築関係の記事を載せませす。google検索の最初に出て来た記事です。
先生の仰ることは、そのとおりですね。衷心から、こうなって欲しいと思います。

 

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