介護と孤独

介護する側とされる側、その不平等と非対称性について考えます。

どちらの方が、より「孤独」なんだろう

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施設の長である栗原さん。とても偉い方で、ご自身、依存症だった。このお歳で、定時制の高校を卒業し、大学へ行ったら、依存症の研究をしたいとのこと。

 

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www.facebook.com

https://www.dailymotion.com/video/x7vzuy2

 

いつものとおり、寝る前にfacebookをみていたら、こんな記事が出ていた。

『 ひとりぼっちで 死なせない 』

NHKのHUMANという番組である。

 

ここでは、何らかの事情により 薬物、アルコール等にはまり、依存症になってしまった人たちが 高齢になったときの 介護施設 が描かれている。

 

下に出ているURLが、現実の放映を反映しているのだが、facebookのほうだけでも、十分わかるだろう。

 

清原選手の件でもわかるとおり、薬物等にはまると、抜け出すのは困難だ。

いわんや、それが高年齢者になれば、ほぼ不可能だろう。それを、ここでは治してくれる。もう、手出しはしなくなるのだ。

 

素晴らしい。

 

ここでは、沖縄出身の方が、故郷に、育ての母(おばあちゃんのことだが)のお墓参りに行くことが、ひとつの軸になっている。

永年音信不通だった叔父・叔母との邂逅。手も握り合った。

念願だった おばあちゃんの墓参りも無事すんだ。

 

沖縄の方と仲が良かった、もう一人の方が北海道の父母の墓に入れなかったことと対比して、よく描かれていると思う。(対比のさせ方がNHK的だが)

 

そして、施設の長が繰り返し、発言する。

「過去を問うんじゃなくて、現在を受け入れる。本人が変わろうとしていたら応援してあげたい。」

それにも、まったく異存は無い。

 

ただ、番組を見終わって、確かに、薬物中毒で、依存で、家族と疎遠になってしまった方も孤独でしょう。

でも、普通にやってきて、結婚もしました、こどもも作りました、しかし、施設に入ったら、誰も来ませんでした、と、どっちが孤独なんだろう。

 

さらに、毎日のように見舞いに来てくれます、おいしいものも差し入れてくれます、楽しく談笑します、が、私の胸のなかには、冷たい風が吹いています。

と、どっちが孤独なんだろう。

 

孤独に程度の差は無いし、もちろん勝ち負けの問題でも無い。

 

ヒトって、孤独なんだなあ、でも済まないんだろうし、どう考えればいいのかなあ・・・。